体温と基礎体温の違いとは?
体温と基礎体温の違いはなんでしょうか。体温は、体調が悪い時に使う体温計で測る体温のことをいい、小数点第一位0.1まで表示します。
基礎体温は、婦人用体温計ともいわれる基礎体温を測定の目的とした体温計で測った体温のことをいい、小数点第二位0.01まで表示します。
体温と基礎体温では、表示される数値が違い、基礎体温は、体温計ではわからなかった微妙な体温の変化がわかるようになっています。
基礎体温は安静時の体温
基礎体温は安静時の体温のことです。日本産婦人科医会によると、基礎体温とは、女性が目覚めてすぐ寝たまま、舌の下に婦人体温計を入れて5分ほど計ったもののことを言います。
起きてから動きまわると体温があがってしまうため、夜寝る前に、枕元に基礎体温計を準備しておきます。通常わきの下で測る体温と違い、基礎体温を測る時はできるだけ安定した体温を測るため、起きたらすぐ、口の中で測ります。
基礎体温には高温期と低温期がある
正常に排卵されている女性の基礎体温は高温期と低温期があります。
月経が始まると2週間は低温期が続き、排卵日を境に体温は上がり、次の月経まで高温期になります。人によって周期は違います。基礎体温をつけていると、自分の周期を知ることができます。
基礎体温で分かること7個
ここでは、基礎体温で分かること7個をご紹介します。
基礎体温をつけていると、自分の高温期や低温期の周期がわかり、排卵日や月経などの身体のリズムがわかります。妊娠しやすい時期や、排卵の有無、妊娠の可能性、ホルモンが正常分泌されているかなどもわかります。また、病気がある場合は、早期発見につながります。
基礎体温で分かること1:身体のリズムが分かる
基礎体温で分かること1つめは、身体のリズムが分かることです。
基礎体温をつけていれば、自分の低温期や高温期の周期がわかるので、高温期のあとに体温が下がり始めたら、次の月経がくることや、低温期から高温期に変われば、排卵日がもう少しでくることなど身体の周期がわかります。
また、イライラする、肩がこる、吹き出物が多くなるなどといった体や心の変化のリズムもわかります。
基礎体温で分かること2:生理日を予測できる
基礎体温で分かること2つめは、生理日を予測できることです。
基礎体温をつけていると、月経後の2週間は低体温期となり、排卵日を期に次の月経まで2週間高温期になることがわかる為、基礎体温が低温から高温に変わってから、次の月経が約2週間でくることから、生理日を予測できます。
基礎体温で分かること3:病気の有無・早期発見に役立つ
基礎体温で分かること3つめは、病気の有無や早期発見に役立つことです。
子宮筋腫、子宮体がん、子宮頸がんなどの不正出血を伴う婦人病の場合、生理によるものなのか、排卵によるものなのかなど、病気との違いを判断する為に基礎体温をつけたグラフが役立ちます。
基礎体温で分かること4:ホルモンの正常分泌を確認できる
基礎体温で分かること4つめは、ホルモンの正常分泌を確認できることです。
ホルモンの分泌にトラブルがある場合は、黄体ホルモンの動きが悪く、高温期の基礎体温が全体的に低かったり、期間が短いことがあり、その場合は不妊症の可能性があります。また、低温期しかないような場合は、無排卵周期症の可能性があります。
基礎体温で分かること5:妊娠の可能性を確認できる
基礎体温で分かることの5つめは、妊娠の可能性を確認できることです。
基礎体温を日頃からつけていれば、月経や排卵日を境に、高温期と低温期に分かれていることがわかります。
通常、排卵後高温期が2週間ほど続いたのち、月経がくると低温期になりますが、高温期がずっと続き、月経が来ないようであれば、妊娠の可能性がでてきます。
基礎体温で分かること6:妊娠しやすい時期が分かる
基礎体温で分かることの6つめは、妊娠しやすい時期が分かることです。基礎体温をつけていると、低温期から高温期に変わる境に排卵期があります。
低温期から高温期から変わる少し前に体温がぐっと下がる時期があり、下がった日から1,2日後に排卵日があると言われているので、自分の記録が3周期分あれば、ある程度は妊娠しやすい時期を予想することができます。
基礎体温で分かること7:排卵の有無が分かる
基礎体温で分かることの7つめは、排卵の有無が分かることです。基礎体温をつけていれば、通常は、排卵日を境に高温期が次の月経までの2週間続くことがわかります。
もし、高温期がしばらく続いているようであれば、排卵がなかった可能性があります。高温期と低温期が同じように繰り返されているようであれば、通常の排卵がうまくいっているとわかります。
普通の体温計の使い方2つ
ここでは普通の体温計の使い方2つをご紹介します。電子体温計は実測式と予測式の2種類で違いがあります。
実測式は、測定部位の温度を正確に測定し表示させる方法です。温度の上昇がなくなったら、ブザーが鳴り実測値がわかります。体調が悪い時は、正確に体温を把握する必要があるためこちらをおすすめします。
予測式は、データーをもとに測定開始からの温度変化から計算し、体温を予測する方法です。通常の体温を測るときに使います。
主に体調が悪いときなどに使う
主に体調が悪いときなどに使うのは実測式です。体調が悪い時には、正確に体温を測り把握する必要があります。
実測式は、測定部のその時の体温を測る方法で、体温の上昇が認められなくなった時に、ブザー音で知らせます。体調が悪い時には、わきの下で約10分ほどかかりますが、正確に測れる実測式がおすすめです。
通常わきの下で測る
通常使うものは、データをもとに、体温上昇から計算し体温を予測する予測式を測ります。
通常は、わきの下で測りますが、基礎体温などは口中を、まだじっとしていられない子どもには、測定時間が早い鼓膜温を測る耳中を測る体温計もあります。
わきの下で測る時は、わきの部位によって体温に違いが出るので、わきの中心部に下から上にはさむようにしましょう。乾いたタオルで先に汗は拭きとっておきましょう。
基礎体温計の使い方3つ
ここでは、基礎体温計の使い方を3つご紹介します。基礎体温計を使う際は、通常の体温計を使う時と使い方が少し違います。
1つめは、毎日朝目覚めたらすぐに測ることです。活動してしまうと、安静時の体温である基礎体温が測れなくなってしまうので、目覚めたらすぐ測ります。
2つめは、舌の下で測ることです。3つめは、基礎体温表などに記録することです。記録することで高温期と低温期の違いがわかります。
基礎体温計の使い方1:毎日朝目覚めたらすぐに測る
基礎体温計の使い方1つめは、毎日朝目覚めたらすぐに測ることです。
基礎体温は、安静時の体温です。目覚めてから起き上がると体温が上昇してしまい、正確に測れなくなってしまうので、寝る前に枕元に体温計を準備しておき、目が覚めたらすぐ測ることを心がけましょう。
また、できるだけ同じ時間帯に起床し測ることができれば基礎体温が安定します。
基礎体温計の使い方2:舌の下で測る
基礎体温計の使い方2つめは、舌の下で測ることです。
基礎体温計を舌の下に入れ、舌の付け根の左右どちらかに当て、手で押さえます。その際、口を開かないようにしましょう。また、検温中は口で息をせずに鼻呼吸します。
わき専用の体温計は口で測る体温計とは計算式が違いがある為、口中では使用できません。口中で測る場合は、専用の基礎体温計を使いましょう。
基礎体温計の使い方3:基礎体温表などに記録する
基礎体温計の使い方3つめは、基礎体温表などに記録することです。毎日、基礎体温計で基礎体温を測定が済んだら、忘れずすぐに基礎体温表などに記録するようにしましょう。
基礎体温表はネットなどからも印刷することができます。忘れず続けて表にしていくことで体温の変化を視覚化でき、自分の月経周期、体のリズム、ホルモン分泌の有無などを知ることができます。
基礎体温と体温の違いについて知りきちんと知ろう
基礎体温は、安静時の体温のことです。体温は一日の中でも、環境などによっても常に変化しています。基礎体温は、基本的に動いていない時の体温のことなので、朝起きた時に最初に測ります。
できるだけ同じ時間帯、環境で測り続けることで、身体のリズムや生理周期、妊娠、ホルモン分泌の異常、病気の早期発見などに役立たせることができます。基礎体温と体温の違いについてきちんと知りましょう。