ヒートショックとは?入浴時の予防法11選と起こりやすい場所について解説 - 《公式》alpoca(アルポカ)
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ヒートショックとは?入浴時の予防法11選と起こりやすい場所について解説

     

ヒートショックは急激な血圧の変動で起こります。高齢者に多く発生しますが、若い年代の人にも起こりうるショック症状です。ヒートショックは少しの心がけで防ぐことが可能です。ヒートショックを防ぐポイントと「温活」に役立つ情報をご紹介します。

ヒートショックとは?

ヒートショックとは急激な温度変化によって血圧が上下し、心臓や血管の疾患が起きることです。

ヒートショックにより、心筋梗塞や脳梗塞、不整脈を引き起こしやすくなります。また、血圧が低くなることで一時的に意識を失い、転倒や溺死などに繋がります。

75歳以上の高齢者に発生例が多いですが、20代・30代の若い世代にも発生しています。その数は交通事故死よりも多くなっており、消費者庁も注意を呼びかけています。

ヒートショックの原因について

雪景色

ヒートショックは、主に冬場、暖かいところから急に寒いところへ行くことがきっかけとなりやすいです。代表的なのはお風呂でしょう。

暖かいリビングなどの居室から温度の低い脱衣所や浴室に入ることで、血圧が上がり、その後、暖かいお湯に入ることで血圧が下がってしまうのです。

この血圧の上下が心臓や血管に負担をかけ、心筋梗塞などを引き起こします。

また、心筋梗塞までは行かずとも、急激な血圧の上下で意識が混濁したり、失神したりして、お風呂の中で溺れてしまうこともあります。

ヒートショックが起こりやすい場所

雪景色

ヒートショックは極端な温度差があるところで起きやすいとされます。

例えば、お風呂もそうですが、冬場のトイレや洗面所なども要注意です。
冬場のトイレでは、排便の際、いきむことで血圧が上昇、排便後に急激に低下します。そのため、ヒートショックが起きやすくなるのです。

また上述したお風呂も、ヒートショックの危険性の高い代表的な場所です。

ヒートショックは冬の入浴中に多い?

ヒートショックは冬の入浴中に起こる危険性が高いです。

特に高齢者に多く、原因としては高齢になると寒暖などで急激に血圧が変動してしまうことに体が耐えられないため、と考えられています。

暖かい居室から、寒い脱衣所や浴室に移動することで血圧が上昇し暖かいお湯に入ることにより急激に低下、さらにお風呂の水圧も心臓に負担をかけます。

急激な血圧の上下や水圧などが心臓に負担をかけ、体に衝撃を与えるのです。

入浴時のヒートショックを防ぐポイント11選

入浴時のヒートショックを防ぐために、いくつかのポイントがあります。
ヒートショックを防ぐ方法を知って、対策をしましょう。

特に、高齢者や不整脈、高血圧などの持病のある方、飲食や飲酒直後の入浴などはヒートショックを引き起こしやすいので注意してください。

ヒートショックを防ぐポイント1:温度差をなくす

ヒートショックは温度の急激な変化によって起きます。暖かい部屋から温度の低い脱衣所や浴室に入り、血圧が上がった直後に熱い湯に入り血圧が急激に下がることで、心臓に負担がかかるほか、意識の混濁、喪失などを引き起こします。

そのため脱衣所や浴室などを事前に温めておくことがヒートショックの予防に繋がります。

暖房機を置いたり、浴室をシャワーなどで温めておくなどの対策が有効です。
また、湯船の蓋を開け放しておくのも良いでしょう。

ヒートショックを防ぐポイント2:食後は30分から1時間あける

食後は消化・吸収のために腸などの消化器官に血液が集まります。また、高齢者は食後血圧が下がりすぎる「食後低血圧」を起こしやすいため、食後すぐの入浴は避けましょう。

特に、食事後、席を立とうとしたときに目眩やふらつきを起こしたことがある方は注意が必要です。

血圧の低下が起こりやすいのはおおよそ食後30分から1時間ですので、食後1時間以上はゆっくり過ごすことが求められます。そのため、その時間は入浴を避けた方が賢明です。

ヒートショックを防ぐポイント3:湯温は38度から40度程度にする

お湯の温度が高いと血圧が上がりやすくなります。湯温が高いと心臓に負担がかかります。急激な血圧の上昇はヒートショックを起こしやすくなるので注意が必要です。

お風呂に入るときにはまずは38℃から40℃くらいのぬるま湯にゆっくりと入ってから、徐々に熱いお湯を足し、温まりましょう。

ヒートショックを防ぐポイント4:水分補給をする

お風呂に入って汗をかくと、体内の水分が減って血がドロドロになってしまいます。血液がドロドロになると血管が詰まりやすくなり脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしやすくなります。

そのため、お風呂に入る前と後に水分を補給しましょう。

ただし、入浴前に大量に摂取すると血液中の水分が急に増え、血圧が上がることもあるため、「コップ一杯程度」にとどめましょう。

ヒートショックを防ぐポイント5:体を慣らしてから入浴する

ヒートショックを防ぐためにゆっくりと温まりましょう。
湯船に入る前に掛け湯や温かいシャワーを浴びることで体が温まり、急激な血圧の上昇を抑えられます。

掛け湯は、手足など心臓から遠い場所からかけていきます。

いきなり、心臓に近い肩などにかけてしまうと、冷えた体が熱い湯をかぶることになり、血圧が上がってしまいます。まずは、手足の体の末端から掛け湯をし、十分体を慣らしてから入浴をしましょう。

ヒートショックを防ぐポイント6:長時間入浴しない

長湯は危険です。
長く入浴すると血管が広がり血圧が低下します。

高齢者の場合、血圧が下がりすぎてしまい、意識を失うこともあり溺死の危険性が増すのです。

また、入浴は水圧があるため心臓に戻る血液量が増します。それは心臓にとって通常よりも大きな負担となっているため注意が必要です。

ヒートショックを防ぐポイント7:高齢者の方には一番目の入浴を進めない

一番風呂は、浴室が暖まっていない、お湯が熱いなど理由により、ヒートショックの危険性が高まっているため高齢者は避けた方が良いでしょう。

そのため一番風呂ではなく、程よく浴室が暖まり、お湯がぬるま湯となった二番目以降の入浴をおすすめします。

ヒートショックを防ぐポイント8:飲酒は入浴後にする

飲酒をすることで、アセトアルデヒドという物質が血液中に増えます。
この物質が血管を広げ、血圧を一時的に下げます。

飲酒をした後に入浴することで、血圧の上下の振り幅が通常よりも大きくなり、ヒートショックの危険性が増すのです。

ヒートショックを防ぐポイント9:入浴時に声かけをする

入浴前、入浴中にはひと声かけるというのも、もしもの時の危険を予防できます。お風呂に入る前に同居人に声をかけてから入浴することで、何かあったときに早期発見が可能です。

また、入浴した時間を覚えておいて、少しでも「変だな」「長いな」と感じたら、声をかけるようにしましょう。

ヒートショックを防ぐポイント10:急に立ち上がらない

入浴中、体にはお湯の水圧がかかっています。

湯船から上がるとき、急に立ち上がると大きな水圧から解放された血液が下半身に集中し脳貧血を起こします。これが立ち眩みです。
立ち眩みは転倒などの事故を誘発するので、十分に注意しましょう。

ヒートショックを防ぐポイント11:万が一に備えて手すりをつける

さまざまな対策をしても事故が起きることがあります。そのための対策はするべきです。お風呂での事故はヒートショックだけではありません。血圧の急激な変化で心筋梗塞や脳梗塞だけではなく、一時的な意識の消失や立ち眩み、めまいなども誘発します。

意識の喪失で溺死、立ち眩み、めまいで転倒の危険性が増します。

浴室に手すりをつけておくことで、万が一立ち眩みやめまいが起きたときに転倒や溺死を防ぐことができます。転ばぬ先の杖です。万が一に備えましょう。

ヒートショックになりやすい人の特徴

心筋梗塞や脳梗塞などの病歴がある人や、不整脈や高血圧などの持病がある人はヒートショックになりやすく注意が必要です。

また、飲食後や夕食後すぐに入浴する、一番風呂に入る、熱い湯を好むなどの習慣がある人も、特に気をつけましょう。

高齢者がなりやすいですが、若い年代でもヒートショックは起こりえます。特に飲酒後の入浴には注意してください。

冬場の入浴はヒートショックに気をつけよう

急激な気温の変化で起こるヒートショックは予防できます。最も効果的なのは、それまでいた部屋と浴室や脱衣場の気温の差を少なくすることです。

寒くなることで血管が収縮し血圧が上がり、熱いお湯に入ることで、血管が広がり血圧が急速に下がります。

これを防ぐために、温度差をなくし、熱いお湯になれるためのかけ湯をしたり、長湯をしないなどを心がけるだけでもヒートショックの有効な予防策です。

また「温活」グッズを活用し、脱衣所やトイレなどで体が急激に冷えないように対策を取りましょう。

     

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