冷え性に悩む女性は少なくありません。
女性の代表的な悩みの一つとして広く認識されています。
冷え性を放置すれば、さまざまな体の不調につながるため、冷えを改善する対策が重要です。
この記事では、冷え性に悩む女性に向けて、簡単に実践できる冷え性対策を解説します。
デスクワークで冷え性になりやすい人や手軽な冷え性対策を探している人は、
ぜひ参考にしてください。
冷え性の原因とは?タイプ別冷え症状
冷え性には、4つのタイプがあります。「下半身型」「四肢末端型」「内臓型」「全身型」です。 タイプごとに原因や症状が異なるため、以下を参考に自分がどのタイプに当てはまるのかを判断する際に役立ててください。

下半身型
手は温かいけれど足だけが冷たいという人は、「下半身型」の可能性が高いです。下半身型冷え性は、下半身の筋肉不足が原因で血行不良が起き、冷えが引き起こされている状態を指します。上半身が温かくて汗をかきやすいほか、加齢とともに起こりやすいといった特徴があります。
冷え性の原因は、長時間同じ体勢をし続け、下半身の血行不良を引き起こすためです。 たとえば、デスクワークや運動習慣がない人は座る時間が長く、お尻やふくらはぎの筋肉が凝り固まりやすくなります。血行不良が起こる結果として、下半身が冷えてしまいます。
四肢末端型
手や足などの体の末端が冷えやすい人は、「四肢末端型」の可能性があります。原因は、食事量の低下や運動不足によって熱エネルギーが不足するためです。これにより、手足から熱を逃がさないように血管が収縮することが原因で、熱が届きにくい体の末端で血行不良が起こり、冷え性につながってしまいます。人によっては肩こりや頭痛が起こるケースも少なくありません。四肢末端型は、普段から汗をかかない人に多くみられます。
<内臓型>
「内臓型」は「隠れ冷え性」とも呼ばれているタイプの冷え性です。手足が温かく、下腹部や二の腕が冷えやすい特徴があります。人によっては、冷えを感じると同時に、お腹が張る、下痢になりやすいといった症状がみられるケースもあります。
内臓型の原因は、副交感神経の働きが弱い、体を冷やす食品や飲み物ばかりを摂取している、自律神経の乱れなどが挙げられます。
全身型
「全身型」は、若者から高齢者まで幅広い年齢層でみられるタイプの冷え性です。上述したタイプの冷え性では、体の部位で温度差が生じているため、体が冷えていると気づきやすい特徴があります。しかし、全身型の場合、全身が冷えているため、冷え性だと自覚していない人が多いです。 原因は、ストレスや生活習慣の悪化などによる基礎代謝の低下が挙げられます。なかには、甲状腺などの病気が原因というケースもあるため、注意が必要です。
暑いのに冷え性?ほてり型に要注意

冷え性が原因で、顔や上半身がほてる場合があります。本来、手足などの末端にいくはずの血液が血行不良で行き場を失い、顔や上半身に集まりやすくなるためにほてりが発生してしまいます。とくに、四肢末端型や内臓型が悪化した場合、ほてり型の冷え性になるケースが多いです。
また、ストレスや不規則な生活が続くために、自律神経が乱れ、ほてりの原因になる場合があります。思いあたる人は生活習慣の見直しを検討しましょう。
冷え性が引き起こす悪影響
冷え性は、体を冷やすだけでなく、さまざまな体の不調につながる場合があります。ここでは、冷え性が引き起こす体への悪影響について詳しく解説します。
免疫力が低下する
一般的に、体温が1℃下がるごとに免疫力は30%以上落ちるといわれています。古くから「冷えは万病のもと」と考えられてきましたが、科学の進歩によって言い伝えが正しいことが明らかになっています。
理想的な体温は、36.5℃~37℃です。これよりも体温が低い人は、本来もっている免疫力を十分に活かせていない可能性があります。免疫力が低下すれば、風邪をはじめとするさまざまな病気にかかりやすくなるうえに、治りにくくなります。
老廃物が蓄積する
血行不良は冷え性だけでなく、老廃物の排出を阻害します。通常であれば、代謝機能の働きによって老廃物は体外に排出されるため、老廃物は蓄積されません。しかし、冷え性になると、血行不良から代謝が低下し、老廃物が体内に蓄積されるため、血流にのって全身に拡散されます。
肌荒れや便秘、頭痛などの不調につながるうえに、「セルライト」と呼ばれる脂肪の塊を作り、肥満になりやすい体質に変えてしまいます。
日常に取り入れよう!冷え性対策5つ
冷え性を放置せずに、体を内部から温める必要があります。ここでは、日常生活で手軽に試せる冷え性対策を5つ紹介します。以下を参考にして、冷えのない体づくりを目指しましょう。
【食生活を改善】体を温める食べ物を摂る

体を冷やさないためには、なるべく体温以上のものを摂取するように心がけましょう。一般的に、体を温める食べ物を「陽性食品」と呼びます。陽性食品を積極的に食生活に取り入れることが大切です。たとえば、納豆などの発酵食品のほか、ニンジン・カボチャ・タマネギ・鮭などの食品です。
すべての食品が当てはまるわけではありませんが、地下に根を生やす根菜類のほとんどは陽性食品とされています。
【運動不足を改善】筋トレをする

運動不足の改善には、ウォーキング・ストレッチ・エアロビクスなどの運動が効果的です。とくに、暖かい室内で実施するホットヨガは、血行不良の改善や冷え性対策におすすめです。ウォーキングを習慣化させる場合は、1日30分以上を目安に歩くようにしましょう。
全身の中でも、足には約70%の筋肉が集まっているため、ストレッチやスクワットなどの筋トレは、下半身型冷え性の対策として有効です。
【習慣を改善】お風呂で温まる

入浴の時間がない場合、シャワーで簡単に済ませてしまう人も少なくありません。しかし、お風呂に浸かることが全身の血行を良くし、冷え性対策につながります。38~40℃のお湯を溜め、10~20分程度を目安に浸かりましょう。お風呂に浸かる時間がない場合は、足首から下を温める部分浴がおすすめです。
毎日お風呂に浸かれない場合は、週に1~2回を目安に湯船に浸かる習慣をつけると良いでしょう。
【冷えた時に対処】ツボを刺激する

すぐに実践できる対策として、血行を良くするツボを刺激する方法があります。ここでは、「八風(はっぷう)」と「命門(めいもん)」について解説します。
八風
「八風(はっぷう)」は、足の指と指の間の付け根部分にあり、左右で8カ所あります。八風のツボ押しの方法は、以下のとおりです。
1)ツボ押しをする片足を逆足の太ももに乗せ、手のひらでつま先全体をつかむ
2)つま先を内側に折り曲げ、足の付け根を伸ばす
3)3~5秒程伸ばしたら手を離し、3~5秒間休憩する
上記の手順を5回繰り返すと八風が刺激され、冷え性の改善につながります。また、熱めのシャワーをかける、足指セパレーターをはめるだけでも八風が刺激されます。忙しい人におすすめの方法です。
命門
「命門(めいもん)」は、手のひらにあるツボの中でも冷え性に効果的といわれています。命門は、小指の第二関節の中央部分にあるツボです。反対の手の親指を使って、やさしくもむように刺激しましょう。血行促進に良いとされているため、デスクワーク中などの足先の冷え対策として有効です。
まとめ
冷え性には主に4種類あり、冷えの原因や症状がそれぞれ異なります。
冷え性を放置すれば、免疫力の低下や生理不順、不妊などの原因になる場合もあるため注意が必要です。